沖縄本島南部

沖縄本島南部は、歴史的なスポットや文化的な施設が点在する地域です

首里城

丘に立つ琉球王国の象徴

首里城(しゅりじょう)は1429年から1879年までの450年間存在した琉球王国時代の王城であり、政治、文化芸術、祭祀などすべての分野の中心を担った城です。
世界遺産に指定されています。

首里城公園にある守礼門です。この門は沖縄を象徴する建造物の一つであり、多くの観光客が訪れる名所です。

2019年10月31日未明、首里城は正殿内部から発生した火災によって、正殿をはじめ、北殿、南殿などの主要9施設が消失しました。
2026年に復元を目指して現在もその復旧工事がおこなわれています。

工事現場を覆う囲いには、工事途中の様子や解説が展示してあります。

こちらは、2025年5月時点での正殿の「唐破風（からはふ）」と呼ばれる屋根部分です。

守礼門の近くで、琉装(りゅうそう)に身を包んだ海外の男女に会いました。
美しい姿に、通行人も目を奪われました。

琉装は、琉球王国時代の民族衣装で、南国の気候に合わせて風通しの良いデザインです。紅型(びんがた)などの鮮やかな模様が特徴です。


ひめゆりの塔

沖縄戦で犠牲となったひめゆり学徒や教師のための慰霊碑

糸満市にあるひめゆりの塔は、看護要員として戦場に動員され、亡くなっていった「ひめゆり学徒隊」の慰霊碑です。沖縄戦末期に沖縄陸軍病院第三外科が置かれた壕の跡に立つ慰霊碑です。
多くの犠牲者を出した洞窟の上に建っています。

ひめゆり平和祈念資料館には、ひめゆり学徒隊の犠牲者の遺品や、ガス弾によって多くの犠牲者がでた伊原第三外科壕の実物大模型があります。また、生き残った生徒の証言映像や当時の写真、沖縄戦が始まる前の学校生活や戦場での様子を紹介しており、戦争の悲惨さ、平和の尊さを伝えています。

戦後80年という節目にこの地を訪れ、改めて、平和への願いを強くしました。

ガンガラーの谷

古代人の痕跡が残る亜熱帯の森

南城市にあるガンガラーの谷は、数十万年前の鍾乳洞が崩落してできた自然豊かな谷間です。
長い年月を経て育まれた亜熱帯の森には、ガジュマルやアカギなどの植物が生い茂っています。
ここを見学するには予約制のツアーに参加しなければなりません。

入り口付近は洞窟の名残が残っており、ツアーの受付とテーブル席がいくつもあり、待合スペースとなっています。別料金で飲み物も用意されています。
この谷の洞窟からは世界最古（約2万3千年前）の貝でできた釣り針をはじめ、旧石器時代の石器や食べていた物、人の骨など、古代人の痕跡が見つかっています。
現在も調査が続けられていて、貴重な発掘現場も見学できます。写真のビニールシートは発掘調査の場所のひとつです。

1970年にガンガラーの谷から約1.5km離れた石灰岩採石場で発掘された旧石器時代の古代人(港川人)について説明しているところです。
出発時には、虫よけスプレーをされ、冷たいさんぴん茶が入った水筒が渡されます。

おきなわワールド

沖縄の歴史、文化、自然をまとめて体感

おきなわワールドはガンガラーの谷のすぐそばにあります。
約30万年の年月をかけて造り上げた全長約5kmの鍾乳洞・玉泉洞(ぎょくせんどう：890mを公開)をはじめ、ハブの知られざる秘密がわかる世界唯一のハブ博物公園、琉球王朝時代の町並みを再現した琉球王国城下町を見学できます。

ハブとマングースのショーは動物愛護の問題から、今は見せるだけのショーになっています。ハブ酒を製造しており、多数販売しています。

ハブとマングースのショーと交互にエイサーショーが行われています。ショーの後、出てきたダンサーを取り囲む海外からの観光客です。

ショーの様子はいずれも撮影禁止になっています。

施設内では、紅型体験・しっくいシーサー色付け体験・紙すき体験・琉球ガラス体験など様々な体験ができます。
上の写真はそのひとつの「琉装さんぽ」で、琉球王国・士族のみが着用していた華やかな伝統衣装で城下町エリアを自由に散策、写真を撮ったりとゆったり過ごすことができます。

瀬長島 ウミカジテラス

海上道路で陸とつながった小さな離島

沖縄本島南部に浮かぶ周囲1.8kmの瀬長島にあるリゾート施設で、日本のアマルフィ（世界遺産）とも呼ばれています。
比較的若い男女が多く訪れる場所のようです。

沖縄県立博物館・美術館（おきみゅー）

海上道路で陸とつながった小さな離島

おきみゅーの愛称で親しまれている、博物館と美術館が一つになった県内最大の文化施設です。
博物館では、「海と島に生きる」をテーマに掲げ、沖縄の自然や歴史、文化を紹介しています。
琉球王国の誕生から滅亡、そして戦後の沖縄から未来までを学ぶことができます。

ガンガラーの谷で話があった港川人の資料が展示してあります。

一方の美術館では、沖縄の風土が育んだ油画や水彩画といった絵画や彫刻などの立体芸術、さらに映像芸術（映画、映像作品等）にも注目し、近現代美術を中心に日本及びアジア諸国の美術作品を展示しています。

那覇市国際通り

お土産物屋や飲食店が並ぶ通り

沖縄ならではの土産品店が並ぶ、全長約1.6キロメートルのショッピングストリートです。
通りには約600の店やその他の事業所が軒を連ね、デパート、レストラン、サービス、雑貨店などや、ホテル、お土産屋などの観光客を対象としたたくさんの店でにぎわっています。夜もにぎやかです。

沖縄の野菜・果物

めずらしい味と形を楽しめます

沖縄ではヘチマはナーベラーといわれ、炒め物として食されています。淡白な味なので、みそなどの濃い味付けに合います。
一方、この写真の「サラダヘチマ」は普通のヘチマよりも水分をたっぷり含んで、生で食べられます。
ゴーヤももちろん多く販売されています。

島バナナとスターフルーツです。島バナナは普段食べているバナナと比べて小さいのが特徴です。スターフルーツはその名の通り、輪切りにすると星形です。

珍しい果物といえば、アテモヤがあります。
販売されている数は少ないようで、旅行中2回しか見かけませんでした。そして高価です。

ある食堂の前にアテモヤの自動販売機が置いてあって、値段もリーズナブルに販売していました。

これらは果物はお土産として持って帰りました。中にはセグロウリミバエの緊急防除に伴い、沖縄から持ち出せない果物・野菜もありますので要注意です。たとえば、ドラゴンフルーツ、すいか、ゴーヤ、パパイヤなどはダメです。

スターフルーツをスライスしたものを組子のスタンドに載せています。色鮮やかで、形も華やかなのですが、味は淡白でした。写真左下がアテモヤです。台湾のシャカトウに少し似たねっとりとした食感と甘さです。
グラスは体験で作った琉球ガラスのコップです。

この写真の組子のケーキスタンドはこちらでお求めいただけます。

販売元：照ラス屋
https://teraceya.com/ja/products/kumiko-cake-stand-2
※直サイトでは日本語ページでご覧いただけます。